Pure White
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Pure White 3白い器への憧れ。人類が初めて土を固めて「器」を作ってから、長きにわたって進化を続け、次第に道具としての機能から、美しさや情緒といった「芸術性」が求められるようになっていく。1000年頃、北宋で純白の磁器が初めて輝きを放った。「白磁」の誕生である。※その魅力は欧州へと瞬く間に伝わり、王侯貴族の間に広がった。ドイツの「マイセン」イギリスの「ウェッジウッド」デンマークの「ロイヤルコペンハーゲン」など「伝統ある系譜」が次々と生まれていった。日本でも、すでに白磁の系譜は伝えられており、「伊万里」の名で、滑らかで潤いのある純白の磁器を作り上げていった。こうして世界へと広がっていった白磁の系譜。そして今、この「白い器への憧れはついに、プラスチック食品容器にも及ぶのだった。※白磁の歴史は諸説あります。

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